第16回 マンガ・アニメの祭典「がたふぇす」&「つけペン」体験

コスプレ、痛車(いたしゃ)、声優トークショーなどマンガ・アニメの魅力が楽しめる祭典「がたふぇすvol.7(第7回にいがたアニメ・マンガフェスティバル)」が10月29日(土)・30日(日)の2日間、新潟市の万代・古町・白山エリアを会場に開催されました。

万代エリアでは、女優の桜井浩子さん、ウルトラマンスーツアクターの古谷敏さんが「ウルトラマン放送開始50年トークステージ」に登場。往年のファンを喜ばせた。

がたふぇすは、「にいがたマンガ大賞フェスティバル」「新潟国際アニメ・マンガフェスティバル」「コスプレガタケット」の新潟三大マンガ・アニメイベントを、同時開催するかたちで平成23年(2011)の2月にスタート。複数の会場を回るイベントのため、第3回からは開催時期を気候のよい秋に変更し、趣向を凝らした企画で多くの来場者を魅了しています。

昨年の第6回では映画『THE NEXT GENERATION パトレイバー』に登場し、実際の撮影でも使用された全高10mの実物大・警察用ロボット“98式AVイングラム”が万代エリアに出現。

今回の万代エリアには、東京からフィギュアメーカーのグッドスマイルカンパニーが初参加。会場内の「ねんどろいど」シリーズ10周年を記念した特別モニュメントの前では、楽しそうに記念写真を撮影する人の姿も目立ちました。

「ねんどろいど」の特別モニュメント。実際はこの何倍もの「ねんどろいど」が高く積まれていた。

「ねんどろいど」は、高さ約100mmの2.5頭身にデフォルメされたキャラクターフィギュアで、表情や手足など、パーツの組み換えを行うことでさまざまなポーズを取らせることができます。お気に入りの「ねんどろいど」を購入してうれしそうに抱えて帰る来場者の姿が、印象に残りました。

細部にこだわって作られている「ねんどろいど」。人気のウエディング衣裳は、初日で完売。

古町エリアのメイン会場「古町通(ふるまちどおり)」では、がたふぇす恒例の「コスプレパレード」が行われ、沿道から大きな声援が送られていました。

上古町商店街から古町7番町までさまざまな衣裳でパレード。一番楽しんでいるのは?

古町通で行われたイベントをいくつかご紹介します。まずは「『名探偵コナン』謎解きモンタージュラリー」。

古町各所に設けられたラリーポイントで謎を解き、トランプカードをGET!

「モンタージュラリー」の受付会場・新潟三越ではコナンの握手&撮影会も。

コナンと記念撮影。決めのポーズでハイチーズ。青ジャケットと眼鏡がカッコいい!

古町6番町モールで開催された「ミニ四駆がたふぇすカップ」。受付を済ませれば、誰でも参加オーケー。小学3年生以下のキッズクラスもあり、子どもから大人まで楽しめるイベントに。

MCガッツさんの実況も決まっていた。

アニメ・マンガのキャラクターと親和性が高いと言われている模型やミニ四駆。今回初めてタミヤによる「ミニ四駆 コンクールデレガンス」が開催されました。デレガンスとは四駆のプラモデルを買って自分で装飾すること。ミニ四駆の改造アイデアを競います。

「並べると同じマシンが1台もない。オリジナル性が出せるのが魅力」とタミヤのミニ四駆広報担当、上田さん。

審査は個性を重視。「新潟らしいものに惹かれますね」(上田さん)。1台仕上げるのに1ヶ月もかかった力作ぞろい。

タミヤ賞を受賞した誠健さんの作品「天地人」。新潟ゆかりの武将・直江兼続をモチーフに。

こちらは「親子で作ろうミニ四駆」のコーナー。新潟市出身のプロモデラー野本憲一先生を講師に、親子でミニ四駆作りに挑戦します。

「丁寧に仕上げるのがコツ。スムーズな動きにするには説明書どおりに作っていくこと」(野本さん)。

好きなプラモデルを選んで「いざ、挑戦」。まずは下になるシャシーから。「ネジを締める『ドライバー』は三条市の兼古製作所(かねこせいさくしょ)さんから提供してもらいました。使い心地がいいので、ぜひ体感してみてください」と野本さん。

いきなりドライバーで強く締めるとネジが曲がってしまうので、傾かないように指で押さえて、チェックしながら回していく。

組み立てが終わったらシールを貼って、マーカーで色を塗り完成へ。シールを台紙から剥がすときは、ピンセットが便利ですが尖っているので注意が必要です。

完成の手応えがじわじわ伝わってくる。

いよいよ完成。早速パチリ!親子で作るとうれしさも倍増ですね。

カッコいい四駆ができたよ!

アニメ・マンガをテーマに、見るだけでなく、さまざまな体験ができる「がたふぇす」。 私も一念奮起してマンガ家に。早速チャレンジしてみま~す。

「がたふぇす」の会場にもなっていた新潟市マンガの家。新潟県ゆかりの漫画家の単行本も無料で閲覧できる。

初心者向けマンガ講座を開講している新潟市マンガの家。ここなら、私も無理なくチャレンジできそうです。早速、講師の佐藤未来子先生に教えていただきました。

初心者向けマンガ講座「マンガのいっぽ」は、マンガの家の開館に合わせて毎日開催。申し込み不要の無料講座なので、気軽に受講できる。

今回チャレンジしたのは、マンガを描くときに欠かせない「つけペン」。鉛筆で描いた下書きの上を、インクを付けたペンでなぞってマンガ原稿を完成させていきます。

ペン入れで使用する道具。左から時計回りにマッキー、筆、通常使用するGペン、細い線が描ける丸ペン、修正液、黒インク。修正液は、筆やペンを使って使用する。マッキーはベタ塗りをするときに便利。

「講座ではあらかじめ下書きをした用紙を使ってペン入れをしていきます。最初にペーパーでペン先に付いたインクを拭き取ります。手の脂やゴミを取り払ってインクがダマになるのを防ぎます」(佐藤先生)。

ペン先に汚れがないと、インクがしっかり付く。

ペン先がアーチになっている方を上にしてペンを斜めに持ち、紙の繊維に引っかからないように上から下に“シュッシュッ”という感じで描いていきます。最後にどこをなぞるかは描き手の裁量です。「プロのマンガ家は、目を最後に描く方が多いですね。目や細い線を描くときは、細いタイプのペンを使用して丁寧に描きます」(佐藤先生)。

一気に描かなくてもよいが、線の終わりと始まりをきれいにつなげないと、ギザギザした線になってしまうので、要注意。

それでは、私もペン入れをしてみます。まずは、先生が描いた反対側(右側)をなぞります。なかなかきれいに描けません。気持ちが足りないのでしょうか? 「毎日描いてペンに慣れないと、なかなかきれいには描けませんよ」(佐藤先生)。

左側を先生が描いた。右側に比べ線が滑らか。

「マンガは通常白い用紙に黒いペンで描くものですが、ちょっと色味を変えたいなというときは、スクリーントーンというものを貼って灰色の部分を作って見せます」(佐藤先生)。そうすることで、白黒でも単調にならずに動きのある紙面になるのだそうです。なるほど、描くだけでなくそういう工夫があったのですね。とても勉強になりました。マンガの家では「つけペン体験」の他にも、「マンガ制作実演&マンガ道具体験」や「パソコンでマンガを描こう!体験」などを開催しています。皆さんも気軽に体験してみてはいかがでしょうか。

イラストの線に沿って、トーンの不要部分をカッターで切り取り作業完了。

関連リンク

がたふぇす

新潟市マンガの家
025-201-8923

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